更新日:2018年08月22日 15:14
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SNSで増殖中“セルフいいね!おじさん”に若者たちから「イタすぎる」の声

もはや“ソーシャル不審者”と化す40代おじさんたち…

 港区OLの安原みゆきさん(26歳・仮名)は、過去にナンパされた40代の男性がセルフいいね!おじさんだった経験があり、もはや失笑気味。 「よく行く飲み屋さんで隣に座ってたおじさんから『インスタだったらいいでしょ?』とか言われて友達になったんですけど、毎回いいね!が1人だけで変だなと思ってたら、まさかのセルフいいね!……。それどころか、フォロワーが奥さんと娘さんと職場の同僚とスナックのママとか、20人くらいしかいなくて全然イケてない(笑)。500人くらいフォロワーがいたらまだしも、それだとなんかむなしさ5倍増ですよね。インスタで時代に乗って若者ぶっているつもりなのかもしれませんが、無理してる感が出ちゃってますね」  自分で自分の投稿にいいね!を押すことがどれだけ恥ずべきことなのか。そんな若者たちなら自然に身につけているSNS上の振る舞いがわからず、もはや“ソーシャル不審者”と化しつつあるおじさんたち。 セルフいいね では、彼らにはどんな心理があるのか。メーカー勤務の高山一郎さん(43歳・仮名)が自身の投稿をこう振り返る。 「初めは会社の宣伝になればと思ってFacebookを始めたんですけど、商品紹介の投稿でいいね!数が多いと自社の商品がすごいっぽく見えるじゃないですか。取引先とかが付けてくれるとうれしくて」  だが、仕事関係のいいね!は、取引先からのご祝儀みたいなものでもある。勘違いしてはいけない。 「ラーメンとかプライベートな投稿もしてみたら、あんまりいいね!が付かないこともあって。数をかさ増しするために、とりあえず自分でいいね!を押してますけど。ダメなんですかね?」  流行に乗ろうとする姿勢は悪くないが、SNSならではの空気感が読めないと、若者からは冷ややかな目で見られてしまうこともある。しばらくは、セルフいいね!おじさんの熱狂が冷めるのを見守るしかないのか……。今後、彼らがプライベートはもちろん、仕事面の評判を落とすなど大事に至らないことを願うばかりだ。<取材・文/青井喜三郎>
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