仕事

70歳まで働く。シニアの労働市場は現役世代よりもシビアだった

4月1日から「改正高年齢者雇用安定法」(通称・70歳就業法)が施行される。これによって、いよいよ「70歳まで働き続ける」が常識になる世界が現実味を帯びてきた。「70歳就業法」が始まることで我々の働き方はどう変わるのか。70歳まで働く時代を生きるための戦略を転職支援の専門家に取材した。 [70歳まで働く]極意

70歳まで働き続けられそうな「終の職場」は、今から探せ

 目先の年収アップよりも、シニアになっても長く働ける職場に転職したい――。実は今、50代の転職動機ではそんな声が増えているという。転職支援を手がける「シニアジョブ」代表の中島康恵氏が話す。 「会社員人生のゴールを見据えて転職活動を行う人が増えている印象です。言うなれば、会社員人生の『終活』ですね」  まさに終のすみかならぬ、「終の職場」選びといった様相だ。しかし、シニアの労働市場に目を移せば、そこは現役世代以上の実力社会と言ってもいい状況になっている。 「昨今はジョブ型雇用が広まりつつありますが、実際にはシニア労働はとっくにジョブ型で、現役世代以上に即戦力かどうかが求められます。やはり強いのは明確なスキルや国家資格を持っている人。会計事務所での税理士補助、施工管理、看護師や薬剤師など、技術力と資格がリンクしている職種の求人が多いですね」  スキル重視の市場では、大企業での管理職経験者という経歴だけで優遇されることはない。 「『俺にはマネジメント力があるんだ』など過去の肩書にとらわれた妙なプライドがあると、周囲としても扱いづらく、敬遠されてしまう。重宝されるのは、学習意欲が高く、好奇心旺盛で仕事に対する熱量がある人材です。  新しいデジタルツールなど、わからないことも気軽に年下の同僚に聞けるような、いい意味でのプライドのなさや柔軟性も重要ですね」

現役世代が今からとれる対策

 では、現役世代が今からとれる対策はどんなものがあるのか? 「まずは実際に定年後も働き続けている先輩の動向を探ること。同じようなキャリアルートを歩んだ人なら、未来の自分の姿を想像するいい教材になります。  次に、人事制度の変更に敏感になることです。例えば同業他社のなかでも進んで制度を導入する会社があれば、自社も追随する可能性があります。  あとは、定期的にシニア求人情報もチェックしておくこと。これからは労働人口が減り、求められるシニア人材像も変わっていくでしょう。『どんな求人が増えているのか』と、求人傾向を把握したほうがいいでしょうね」
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50代以降『キャリアの空白』に注意
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表紙の人/ 岡田准一

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