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40代を超えても家を買うべき? 住宅ローンの返済終了は70歳超

 4月1日から「改正高年齢者雇用安定法」(通称・70歳就業法)が施行される。これによって、いよいよ「70歳まで働き続ける」が常識になる世界が現実味を帯びてきた。現役時代に買った家のローンを退職金で一括返済し、老後は借金ゼロの年金生活に――そんな人生計画はもはや過去のもの。果たして40代を過ぎても家を買うべきなのだろうか? 不動産コンサルタントの沖有人氏に聞いた。

「返済終了は70歳超」が増加中。40代からでも家は買うべき?

70歳まで働く

写真はイメージです

「住宅金融支援機構『フラット35利用者調査』によれば、住宅ローンの平均完済年齢は73歳。この20年間で5歳も上昇しています。その背景には、高学歴化と晩婚化により、持ち家取得のタイミングが遅れていることが挙げられます」  そう語るのは、不動産コンサルタントの沖有人氏だ。もはや定年後にも多額のローンを抱える「老後破産」は免れないのだろうか。 「いえ、むしろこの超低金利時代では『住宅ローンを全部返そう』という認識から変えたほうがいい。住宅に資産性があれば、いくらでも“住み替え”が利きます。住宅評価額がローン残高を超えたら売却し、もしそのときに子供が独立していたら差益で小さな家に引っ越すなど、出口戦略が見えてくるわけです。  すでにローンを組んだ人も、恐らく1%を切るような変動金利で買った人が多いでしょう。もし完済予定年齢が60歳を超えていても、金利が1%未満なら老後不安に駆られて過度な繰り上げ返済をする必要はないと思います」

今後は40代以降でも借りやすい住宅ローン商品が増えていく?

 沖氏はむしろ、今後は40代以降でも借りやすい住宅ローン商品が増えていくとみている。 「すでにソニー銀行では『85歳未満』まで組むことができる商品を提供していますし、ほかに自分の死後に自宅売却などで元本を返すリバースモーゲージという選択肢もあります。ローンを抱えたまま亡くなる人生プランが普通――そんな時代が来るかもしれません」  では、沖氏の言う「資産性の高い家」とはどんな物件なのか。 「耐用年数が長いマンションのほうが高い資産性を持つのはこれまでと同じですが、戸建てでも資産性の高い物件が出ています。建物の耐震性や劣化しにくさに国がお墨付きを与える『住宅性能表示』を採用している物件です。  特に劣化等級で最高ランクかどうかが重要で、これまで戸建ては22年で上物の価値がゼロになるのが通例でしたが、最高等級があれば価値の下落がゆるやかになるのです。ただ、耐震と劣化がともに最高等級の物件は全分譲住宅の約2割です」
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