東京都庁の七不思議!? 新宿の路上に並ぶ雑誌やビニール袋の意味とは…
毎週水曜日の夕方になると突如100冊以上もの雑誌が路上に並べられる、そんなミステリーサークルみたいな場所が東京にはある。並べられた雑誌を見てみると、週刊プレイボーイなどの週刊誌からお尻丸出しでちょっとエッチな表紙のエロ本まで様々だ。
なかには共産党系の新聞なんかも並んだり、どこか怪しい香りがプンプンする。しかしこの場所、古書店街の神保町でもなければ、お堅い顔したビジネスマンが行き交う西新宿のオフィス街である。
ここは通称「ふれあい通り」。真横には都庁もあったりして、写真をバチバチ撮っている外国人観光客の存在をなしにすれば、おふざけなどは許されない雰囲気である。ぶっちゃけこんなところで雑誌なんか並べていたら、通報されてしまいそう。一体、誰が何のために雑誌を並べているの!?
実をいうとこの通り、今の新宿では珍しい存在になった、ホームレスの方々が集団で住んでいるダンボール村。共産党系の新聞が目立ったのはそのためだろうか(※共産党はホームレスの支援などを行っている)。隅田川や多摩川の河川敷に行くと、このような村をたくさん見ることができるが、新宿などの都心では規制が厳しく、堂々と路上に家を構えることはできない。そのため、彼らは人気が少なくなるのをひたすら待ち、夜になってやっとダンボールを敷いて腰を休めることができるのだ。夜の新宿を訪れたことがある人なら、小田急前に寝転がる人々を見たことがあるだろう。カッコ良くいえば遊牧民みたいな生活をしており、都心に住むホームレスの方々のほとんどが、この「移動型ホームレス」に分類される。
一方で、「ふれあい通り」は、東京マラソンなどの大イベント時を除けば24時間365日、常にダンボールハウスがある。いわば「定住型ホームレス」が住む場所だ。近くに立っている警備員さんも黙認状態、むしろ友好的な雰囲気さえある。
「この雑誌、何のために並べているんですか?」
筆者の質問に対し、雑誌の横に家を構えるおじさんがこう返す。
「明日のカレーだよ! カレー!」
だが、いくら聞いてもそれしか教えてくれない。おそらく明日、カレーの炊き出しがあるのだろうが、この雑誌は何に使われるのだろうか。果たして、その意味とは。判然としないので、明日の再訪を決めた。
西新宿の路上にこつ然と並ぶ雑誌の意味とは!?
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