うがいは無意味!? 昔ながらの風邪予防法はすでに時代遅れ
これからの季節、厄介なのが夏風邪。古来から「風邪の対処法」はさまざまなことが言われているが、近年それらの対処法が時代遅れになりつつある。
「『風邪を引いたらお風呂に入ってはいけない』と以前は言われていましたが、基本的には入ってはいけないということはありません」
こう語るのは五本木クリニックの桑満おさむ院長。肺炎の場合は体力を消耗するから入るべきではないが、「普通の風邪の場合なら問題はない」という。
「医学的には、体を温めることにマイナス要素はありません。体力は消耗しますが、それで風邪が悪化するということはありません。風邪で熱が出るのは、体温を上げてウイルスを殺そうとするためですから、体温を上げること自体は良いことなんです。ただ、高齢者や赤ちゃんは肺炎や脱水症状になりやすいので注意が必要です」
“湯冷めをする”のは、銭湯しかなかった時代のこと。自宅で入浴する分には気にする必要はないという。
さらに、最近では、「うがいはむしろしないほうが良い」んだという。
「ウイルスは喉に入った数秒後には体内に侵入するので、うがいは“さっぱり感”があるだけです。殺菌作用のあるうがい薬は、ウイルスと一緒に常在菌という良いバイ菌も殺してしまい、よけい悪い菌が侵入することに。うがいよりも大事なのは手洗いです。手に付着したウイルスが鼻や口などの粘膜を介して侵入するのを防ぐためにも、帰宅したらすぐに手洗いをすることをオススメします」
【桑満おさむ】
五本木クリニック院長。内科・泌尿器科等。目黒区医師会がん検診委員。目黒区医師会地域医療公衆衛生委員。著書に『医師がすすめる美容治療 すすめない美容治療』(電子書籍)などがある。
五本木クリニック美容部(http://www.gohongi-beauty.jp/)

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