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若い女性の「梅毒」感染が急増。医師も危惧する異常事態

死に至る危険な病でも自覚症状はほぼナシ

梅毒トレポネーマ

梅毒を引き起こす細菌「梅毒トレポネーマ」の電子顕微鏡写真(c)MedicalNoteCDC / Dr. David Cox

 そもそも梅毒とは「梅毒トレポネーマ」という細菌が引き起こす性病であり、主に性的接触によって感染する。通常、1~3か月で皮膚や粘膜に発疹やリンパ節の腫れが現れ、そこから数か月間かけて全身に菌が広がる。次第に赤茶色の発疹が現れ、微熱や倦怠感が続き、さらに進行すると骨や臓器、神経や脳が侵され、最悪の場合は死に至ることもある。
梅毒の症状

梅毒の症状 

 しかし、自覚症状が出づらいため感染に気づかないまま、さらなる感染を引き起こしてしまうのだ。都内の飲食店に勤務する30代の池村浩さん(仮名)も感染に気づかないまま複数人と性交渉をしてしまった患者の一人だ。 「去年の8月、肛門の周りに小豆大の腫れができたんですけど、痛くもかゆくもないので放っておいたんです。そしたら、いつの間にか腫れが消えた。けど、今年の4月にまた手と胸に数ミリ大の湿疹ができて、微熱も断続的に続いたんです。ネットで症状を調べるうち、梅毒に思い当たり、検査を受けたら案の定、陽性でした」  しかし、痛みなどの症状がなかったためしばらく隠していたとか。 「感染に気づく前は出会い系サイトを使って若い女のコたちとコンドームを使わないままセックスしていました。そこでうつったと思いますが、正直、自分も誰かにうつしちゃったかもしれないです」事態を悪化させているのはこのような“隠れ感染者”の存在だ。 「感染すると湿疹が出るが、しばらくすると症状がなくなり、表面上は治ったように見えてしまう。しかし、菌は体内で増え続け、治ったと勘違いしたまま性交渉をし、さらなる感染拡大を引き起こしてしまうのです」(大和氏)  さらに、梅毒はHIVなど他の性病と比べ、感染力が非常に強い。「キスやオーラルセックスはもちろん、食事の際の箸やコップに付着した唾液に含まれる病原体が傷口から侵入し、感染することもあります」(同) 【大和宣介氏】 虎ノ門・日比谷クリニック院長。内科、泌尿器科、皮膚科を専門とし、性感染症やED治療、AGA(男性型脱毛症)や痛風治療、各種人間ドックにも力を入れている 取材・文/森 祐介 亀田治五郎 写真提供/(c)MedicalNoteCDC / Dr. David Cox 尾上泰彦 ― 死に至る[梅毒]の本当の怖さ ―
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