歯のホワイトニングは値切れるか? 医療費の値切りにチャレンジしてみた
異動や転勤などで引っ越しをすれば、当然かかりつけの病院も新しく探さなければならない。初診料は仕方ないとしても、ただでさえお金のかかる新生活シーズン。何とかして医療費を値切る方法はないのだろうか。医療ジャーナリストの村上和巳氏は話を聞いた。
「医療費は保険診療と自由診療に分けられますが、点数が決まっている保険診療の値切りは基本的に不可能です。ただし、値切るのではなく安くする方法ならばあります。例えば、よく耳にするジェネリック薬品。同じ成分でも複数の製品があり、高いものもあれば安いものもある場合があります。だから、医者に『できるだけ安い薬でお願いします』と言えば、一錠あたり数円安くなることもありますよ。また、お薬手帳を持っていくことで約四十円安くなる場合があるので、忘れないようにしましょう」
現在、医療費抑制のため、ジェネリック薬品に替えると薬局は国から調剤報酬がもらえる仕組みになっており、薬局にとってもジェネリックへの変更は歓迎なのだとか。
一方で、保険診療で値切りは無理でも、自由診療ならば可能性はあるのでは? 例えば歯科での歯のホワイトニングはどうなのだろうか。
「自由診療ならば安くしてくれる余地はあるでしょう。特に歯科医院は今、コンビニよりも多いと言われており、少しでも悪い噂がたつと経営が成り立たたない環境にあり、親身に相談に乗ってくれる可能性があります。狙い目は都心よりもやや郊外の、比較的繁盛している医院。繁盛している医院は予約が取りにくいなどの欠点もありますが、患者さんが多いので、逆に自費診療価格が抑えめでも利益が出せる構造になっています」
村上氏の言葉を胸にホワイトニングの値切り交渉へ。1軒目の東京都北区のK歯科では自宅でできる“ホームホワイトニング”を取り扱っており、これは3万2400円(税込)。早速値下げを打診してみるも、「ウチは都心よりも安いですよ」とかわされ、その後は施術内容に話をそらされてしまい、結局値切ることはできなかった。
続いて2軒目、同じく北区のY歯科では特殊な光を歯に当てて白くする“ポリリンプラチナホワイトニング(歯科医院で行うオフィスホワイトニングの一種)”という施術を行っており、こちらは前歯と犬歯が対象で1本540円(税込)。笑ったときに見える前歯をホワイトニングするという方針で、その他の歯は基本的に施術を勧めていない。「もう少しお安くなりませんか?」と値切り交渉に入ると、「光が届く範囲ならば他の歯も追加料金なしでやりますよ」と応じてくれた。
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