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違法タイマッサージ店長が「月収180万円」を荒稼ぎするカラクリとは? 本人を直撃

 在日外国人の多い地域に店を出すのも、儲けるポイントのようだ。ナナさんは私の腰にまたがり、「私の部屋に行こうよ」と誘ってくる。マッサージ料金の6000円以上は払わないことを伝えると、「それでもいい」とすがり寄ってきた。筆者がまだ若い(20代前半)ということもあるだろうが、どうやら生粋の男好きのようだ。 お金

彼女が抱える深い闇

 朝になった。ナナさんがいつも朝食を食べているという「やよい軒」にて、2人でホッケをつつく。 「いまは上手くいっているけど、はじめは大変だったわ。タイ人でも店を開けるマンションが見つからなくて。たまたま知り合った日本人の社長さんに保証人になってもらって、やっとマンションを借りられたの」  本来は都内に店を開く予定だった。しかし、都内はさらに店を開けるマンションが見つからなかったそうだ。グループ化した違法マッサージ店が一帯(池袋など)を占めているため、彼女のような個人経営の店が都内で営業をすることはかなり厳しいそうだ。  ナナさんは15年前に来日し、数々のタイマッサージ店を渡り歩いた後、独立した。自分でやった方がはるかに儲かると、確信を持ったらしい。スタッフは昔働いていたマッサージ店の同僚たちを集めた。彼女たちはみな、日本人の夫をもち、パートとマッサージ店を掛け持ちしてやりくりしているそうだ。  しかしナナさんには日本人の夫もいなければ、タイ人の夫もいない独身だ。にもかかわらず彼女は日本の永住権を持っている。一体どのように永住権を取得したのか気になった。 「それだけは言えないよ」  いままで饒舌に語っていたナナさんも下を向いてしまうだけだった。さらに根深い闇があるのかもしれない。しかしそれ以上の詮索は野暮だと思い、筆者はやよい軒を後にした。 <取材・文/國友公司>
元週刊誌記者、現在フリーライター。日々街を徘徊しながら取材をしている。著書に『ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活』(彩図社)。Twitter:@onkunion
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