更新日:2022年10月05日 23:39
エンタメ

野村宏伸、どん底から50代で復活――“教師びんびん”でブレイクも30代後半で仕事激減・借金・離婚も

 20代の頃『教師びんびん物語』で一世を風靡し、人気俳優として順調にキャリアを重ねていた野村宏伸氏。「若いうちにお金を持ってしまったことで天狗になっていた」と話すほどの勝ち組人生を送っていた彼だが30~40代と年齢を重ねるごとに仕事が激減し、苦労したという。しかし、50代で再ブレイク。再婚もし、仕事も復活を果たした男に成功の秘訣を聞いた。
野村宏伸

野村宏伸。‘65年生まれ。東京都出身。84年映画『メイン・テーマ』で俳優デビュー、日本アカデミー賞新人賞受賞。『日曜劇場 とんび』(TBS)などドラマ、舞台、ラジオで活躍

「20代で2.4億円の自宅を購入。気に入らないオファーを断っていたら、30代後半から仕事が激減してしまったんです。景気の低迷とともにギャラの単価もガクンと低下し、自宅を売却しなんとかローンを完済しました。でも、貯金は底をつき、離婚に至りました。中古車オークションでの買い付けのアルバイトで糊口を凌いでいたこともありました」  そんな公私ともにどん底の状態から這い上がるため、野村氏は事務所を独立。個人で俳優業を営むことを決意したのだという。 「いくつかの所属事務所にお世話になってきましたが、その間自分はずっと仕事を待つ、終始受け身の姿勢でした。現状を打破するためには、自分から動く必要を感じて。46歳の時、いちからスタートしようと個人事務所を立ち上げました。これまでまったく縁のなかった脱サラした人の話なども聞くようになり、経営者としてどんな仕事も全力でやって結果を出さなければダメだ、という強い責任感が生まれたと思います」  また、新たな家庭を持ったことも、仕事への向き合い方をより前向きなものへと変えていった。 「50歳で再婚したのですが、妻の存在は大きかった。世代が若いこともあり、ドライなんですよね。若い頃の自分だったらやらなかったであろう『ウルトラマンギンガ』や『仮面ライダーエグゼイド』、バラエティ番組への出演なども、積極的に背中を押してくれたからできた部分はあります。あとは、子供が生まれたことも、新しいことに挑戦する気力の原動力になりましたよね」  田原俊彦氏からの依頼で出演したバラエティ番組がきっかけで、後に話題となるドラマから声がかかった。野村さんが能動的に動いたことで、キャリアは少しずつ好転していったのだ。僧侶の役作りのために迷い無く頭を丸めるなど、「当時の自分なら、プライドが邪魔してできなかった」ことも、今ではむしろ楽しんでできる。 「40代の一番苦しかった時に、逃げずに立ち向かったことで活路が開けたと思っています。50代になっても、自分の意識次第でまだまだ挽回できるはずです」  勝ち組50代になるには、40代の過ごし方が重要だが、たとえ失敗しても自分を鼓舞する前向きなマインドがあれば、50代でも復活は可能なのである。 ※週刊SPA!9月19日・26日合併号『負け組50代になる人の特徴』特集より 〈取材・文/週刊SPA!編集部〉
週刊SPA!9/19/26合併号(9/12発売)

表紙の人/ 奥田民生

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