更新日:2022年10月05日 23:46
エンタメ

なぜガンダムの主題歌にアニメと相性抜群のへヴィメタルが使われなかったのか?【山野車輪】

<文/山野車輪 連載第3回>

マクロスの戦闘シーンにはへヴィメタルがよく似合う

 前回の記事「ジャパニーズ・メタルバンドが“自身のバンドのテーマ曲”を持っているワケ――「BABYMETAL DEATH」「X」「LOUDNESS」…」で、最後にジャパメタとアニソンの共通点について少し触れたので、今回は、ジャパメタとアニソンの関係性について掘り下げていきたい。  前回述べたように、ヘヴィメタルは、重量感と金属感が重視される音楽ジャンルである。そして200bpm以上のテンポの楽曲も普通に存在し、速度のある楽曲が好まれる。ヘヴィメタルのこのような音楽的特徴と相性の良いアニメのジャンルといえば、ロボットものであることは論を待たない。  『超時空要塞マクロス』では、「板野サーカス」と呼ばれる超スピーディな戦闘シーンを、弾きまくりのギターソロの劇伴音楽が、よりそれを盛り上げており、とてつもなくカッコイイ映像にシビれたものだ。

劇場版『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』

 IRONMAIDENの「Aces High(邦題「撃墜王の孤独」)や、JUDAS PRIESTの「Freewheel Burning」などの名曲は、ロボットアニメの戦闘シーンにドンピシャである。
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80年代のロボットアニメにはへヴィメタルがなかった
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(やまの・しゃりん)漫画家・ジャパメタ評論家。1971年生まれ。『マンガ嫌韓流』(晋遊舎)シリーズが累計100万部突破。ヘビメタマニアとしても有名。最新刊は『ジャパメタの逆襲』(扶桑社新書)

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ジャパメタの逆襲

LOUDNESS、X JAPAN、BABYMETAL、アニメソング……今や世界が熱狂するジャパニーズメタル! !  だが、実はジャパニーズメタルは、長らく洋楽よりも「劣る」ものと見られていた。 本書は、メディアでは語られてこなかった暗黒の時代を振り返る、初のジャパメタ文化論である。★ジャパメタのレジェンド=影山ヒロノブ氏(アニソンシンガー)の特別インタビューを掲載!

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