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東大生が気づいた「ビビることのメリット」。成功者には「臆病者」が多い?

 心配や緊張はネガティブに捉えられることが多いが、現役の東京大学3年生の西岡壱誠氏によると、こうしたいわば「ビビり」は人生を成功させるための条件だという。今回は、西岡氏が「ビビり」の効用や、著書の『東大式習慣』でも紹介された心配事を解消し、失敗を成功に変えるメソッドを解説 東大生が気づいた「ビビることのメリット」。成功者には「臆病者」が多い?

なぜ、「ビビる」人ばかりが成功するのか?

 成功者のほとんどは、プロの「ビビり」です。なんていうと、ほとんどの人は「えっ? 起業家とか全然ビビってるように見えないけど……」と思うかもしれません。でも、成功している人間というのは、適切なタイミングで「ビビり」になれる能力を持っているんです。  例えば、僕の友達にプレゼンテーションがめちゃくちゃうまいやつがいます。よどみなくわかりやすく説明し、適切なタイミングで人を笑わせながら、時間ぴったりにプレゼンを収めるのです。そんな彼も、僕には「人前で話すのはめっちゃ緊張する」と打ち明けます。  彼は、緊張することを自覚しているからこそ、すごい準備をして本番に臨んでいるのです。つまり、めっちゃビビる彼だからこそ、素晴らしいプレゼンができているのだと気づきました。  考えてみると、世の中にある素晴らしい発表や成果というのは、入念なチェックと準備があってはじめて作られているものです。「もしかしたらこういうことを言われるかもしれない」と想像し、しっかりと怖れるからこそ、結果的に内容が充実してくるのでしょう。

「ただのビビり」と「プロのビビり」の違いは、“決心”にある

 このように「ビビり」には成功の種が隠されていますが、私は同じ「ビビり」であっても実は2種類あると考えます。それは、決心する前のビビりと、決心した後のビビりです。僕は、後者を「プロのビビり」と考えています。  決心する前にビビるのは、ただのビビりです。「挑戦したってダメに決まっている」などとはじめから諦めるのはよくありません。そういう人は結局何もできない。動き出すのが遅いからです。  それに対して、決心した後にビビる人は、「失敗するかもしれない」と怖れつつも、実行することは決心しているので、クオリティを高め、失敗を回避することに注力できます。「かもしれない運転」が事故を減らすように、決心した後のビビりこそ合理的なのです。
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日曜日の夜、2時間の“ビビり”が翌週の成功を生む
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(にしおか いっせい)東京大学3年生。偏差値35から2 浪後なんとか東大に合格。現在は東大書評誌『ひろば』編集長、「ドラゴン桜2 東大生プロジェクト『東龍門』」のプロジェクトリーダーなどを務める。著書『「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書』が12万部を突破。最新刊『東大式習慣「ゲーム化」でラクラク身につく<最強の効率術>』が発売中

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