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下流老人になってしまった元大手ゼネコン社員「あとは孤独死を待つだけ」

「下流老人」とは、「生活保護基準相当で暮らす高齢者およびその恐れがある高齢者」のこと。そんな「下流老人」化への兆候は40代ですでに表れるという。忍び寄る危機を回避するにはどうすべきか、現実に下流老人になってしまった方の声を聞いてみた――
「下流老人」になってしまった元大手ゼネコンの反省

※写真はイメージです

「もっと人を頼っていれば」借金が重なり孤独死を待つ

~大阪・西成区在住の山田さん(仮名・69歳)~ 「西成では生活保護受給者のことを、安定しているという意味をこめて“公務員”と呼ぶんです」  現在の月収は生活保護費の12万7000円。転機は40代前半。離婚、リストラが重なりそのストレスでギャンブル・風俗漬けに。今もその癖が抜けず、食費を一日1000円までに抑えているが、貯金は5万円を切った。 「もともと大手ゼネコンで経理・営業畑。退職金は当時500万円以上出たよ。妻と子供と別れた後は、日払いの作業員をしては酒・風俗と散財する日々。自炊や節約の概念は一切なかった。仕事はあったし、毎日1万円以上は使っていたね」  山田さんは40代の頃を振り返り、「変なプライドを持たずに、誰か一人でも頼ることができていれば変わっていた」という。  飲み屋で知り合った年下の女性に熱を上げ、毎週の競馬と借金を重ねたが、誰も止めてくれる人はいなかった。トラブルも、「極力、自力で何とかしたいという性格が仇となった」と嘆く。  今の“安定”した生活費に不満はないというが、最後に「あとは孤独死を待つだけですよ」と漏らした。 取材・文/SPA!下流社会研究班 アンケート協力/リサーチプラス ― [下流老人]になる人の意外な特徴 ―
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