ライフ

元ガングロギャルの貧困女子、風俗嬢として働く「40歳の壁」

 石井さんのような風俗嬢のセカンドキャリア支援事業を行う「Grow As People」(以下GAP)代表理事の角間惇一郎氏は、風俗嬢として働くには「40歳の壁がある」と指摘する。 「体力の低下とともに、毎日働くことも難しくなる。客がつく実働日数も少なくなる。新たな店で働こうとしても、40歳近くになってくると、面接に合格するのが難しいのが現実です」  実際、GAPが風俗嬢377人に実施した調査によれば、月の平均実働日数は18~22歳が16日なのに対し、38~42歳では10日、43歳以上になると7日にまで減少する。一日に取れる客の数や、その報酬も減り、結果的に平均月収が18~22歳で80万円を超えるのに対し、38~42歳では26万6000円、43歳以上では18万2000円になる。  GAPではこうした状況を受け、「40歳の壁」を前に引退に備える状態をつくるため、風俗の仕事の合間に別の仕事を経験させるなどの支援を行っている。 「キャバクラなどの水商売と違い、性風俗店で働く女性には横の繋がりが希薄。何より孤立させないことが重要です」(角間氏) 【角間惇一郎氏】 Grow As People代表理事。’83年生まれ。風俗店勤務の女性の育児放棄で2児が餓死で亡くなった「大阪2児遺棄事件」をきっかけに脱サラ。風俗嬢を支援するGAPを’12年に設立した ― 日本型貧困の未来 ―
1
2
おすすめ記事