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『ドラゴン桜』を見た東大生が「不合格組も実は勝者」だと伝えたい理由

 現役東大生の布施川天馬と申します。学生生活の傍ら、ライターとして受験に関する情報発信などをしています。

『ドラゴン桜』の印象的なセリフ

 皆さんは昨日放送の日曜劇場『ドラゴン桜』最終回をご覧になったでしょうか? 昨夜は「#ドラゴン桜」タグがTwitter上で世界トレンド1位を獲得するなど、大盛り上がりでしたね。  東大専科メンバーたちの合否の結果や、学園売却の顛末についてなど、さまざまなことについて気持ちのいいオチがついた同作ですが、なんといっても印象的なのは「お前ら、いますぐ東大に行け!」というセリフでしょう。 『ドラゴン桜』ドラマの第2シリーズとなる本作でも、阿部寛演じる桜木先生がそう言い放つシーンがありました。

夢を与えこそすれど、何かを奪うことはない

 僕はこの言葉は非常に社会的にも意義が大きいと考えています。『ドラゴン桜』というドラマは、人々に夢を与えこそすれど、何かを奪うことはしていません。  むしろ、「バカでもなんでも東大を目指してもよい」という挑戦のきっかけを与えるという意味で、とてもいいセリフだと思うのです。  しかし、このセリフに大きな拒否反応を示す人々がいます。  彼らは「結局、才能だから」といい、実際に『ドラゴン桜』のような来歴を持つ合格者を見ても「この人たちは才能があったから東大に受かったんだ」と平気な顔で言い放ちます。驚くことに、東大生の中にもこのようなことを言い出す人がいるのです。
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『ドラゴン桜』が伝える本当のメッセージ
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