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60代女性の下着を20代の介護職員が盗難…ストレス過多で不祥事がエスカレートする介護の現場

 過酷な労働環境で慢性的な人手不足に陥って久しい介護業界。記憶に新しい川崎市の転落殺人事件をはじめ、介護サービスの劣化どころか、犯罪行為さえ相次いでいる。昨年の介護報酬の引き下げによりブラック化が加速する介護現場。その窮状と混乱をルポする。

介護ストレスから職員の虐待、窃盗がエスカレート

 職員による不祥事が次々と明るみに出ている介護の現場だが、その原因として過酷な労働を低賃金で賄う業界全体の構造的問題を指摘する意見は以前より根強い。正社員ですら賃金水準は低く、「職場では管理職に相当する主任なのに月収は手取り21万円しかない……」と嘆くのは特別養護老人ホーム勤務の畑中和也氏(仮名・43歳)。 「残業手当がちゃんと付いているなら今より月3万円は多い計算ですけど、実際はほとんどサービス残業。本来は週休2日だったはずなのに、2日休める週は月に一度だけ。それどころか人手不足で夜勤の後に日勤+残業というシフトで20時間ぶっ通しの勤務をさせられることもあります」 ド底辺化する[介護現場]の闇 そんな職場環境ゆえに職員の心も荒みきっているそうで、とんでもない行動に走る者もいるとか。 「一番驚いたのは、複数の女性入居者の部屋から下着が盗まれた事件。被害者が全員60代以上なので犯人は男性入居者だと思っていたら、実際は20代の男性職員だったんです。本人は『仕事が忙しくてイライラして、大好きな熟女の下着を盗ってしまった』って。被害者が事件化を望まなかったので警察に通報はしませんでしたけど、解雇に近い形で自主退職してもらいました。あのまま放置したら、本当にレイプでもしかねない感じだったので……」
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畑中氏が目撃した職員の犯罪行為はそれだけにとどまらない
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