「麦芽100%のビールがいちばん旨い」は本当か? ビジネスマンのための一目おかれる酒知識
~ビジネスマンのための一目おかれる酒知識 第2回ビール編その2~
ビジネスマンであれば、酒好きでなくても接待や会食で酒に親しむ機会は多いです。そして多くの人は「それなりに酒に詳しい」と思っているはず。しかし、生半可な知識、思い込みや勘違いは危険。飲み会の席で得意げに披露した知識が間違っていたら、評価はガタ落ちです。酒をビジネスマンのたしなみとして正しく楽しむために「なんとなく知っているけどモヤモヤしていた」疑問を、世界中の酒を飲み歩いた「酔っぱライター」江口まゆみがわかりやすく解説します。
ビールの原料はなんでしょうか?
ドイツには1516年に制定された「ビール純粋令」があり、その影響でドイツのビールは現在でも「大麦とホップと水と酵母が原料」とされています。
日本ではここに「副原料」として、麦・米・コーン・こうりゃん・馬鈴薯・スターチ・糖類・カラメルなどを加えることが認められています。ビールメーカーでは、副原料を使った方が、味がまろやかになり、飲みやすくなると説明しています。
昔はどのビールにも副原料が入っていましたよね。入っていないのはヱビスビールくらいで、
「麦芽とホップだけのビールは高級ビール」
というイメージがありました。
21世紀に入ると、ヱビスビールのライバルとしてプレミアムモルツが登場し、「麦芽100%高級ビール戦争」が勃発したのですが、2009年、キリンビールが突然価格据え置きで「一番搾り」を麦芽100%にリニューアルしたのは、本当に驚きました。
さらに2015年にはサントリーが、もともと麦芽100%ビールだった「モルツ」を「ザ・モルツ」にリニューアルし、大キャンペーンをしたおかげで、現在は
「普通のビールでも副原料なしの麦芽100%が当たり前」
という時代に突入した感があります。
それでも日本で一番売れているビールは、相変わらずアサヒの「スーパードライ」で、これには発売以来一貫して副原料が入っています。私は、「スーパードライ」の水のような飲みやすさと、独特のスッキリ感は、副原料なしにはつくれないのではないかと思っています。
逆にドイツには「ビール純粋令」があるので、「スーパードライ」のようなビールはないでしょう。
ですから「ドイツビールこそ本物だ!」と思うのは勝手ですが、日本人として「スーパードライが飲めてありがたい」と思う方が、お酒の世界が広がって面白いと思うのです。
ビールを語るうえで知っておくべき基礎知識

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