更新日:2019年09月27日 15:17
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安倍御用言論人のウソ「消費増税延期」説を信じるな/倉山満

三村会頭、安倍首相、中西会長

新年祝賀パーティ前の(左から)経済同友会の小林代表幹事、日本商工会議所の三村会頭、安倍首相、経団連の中西会長。昔は、頼りになった経済3団体の長だが……(写真/時事通信社)

にわかに「消費増税延期」などと観測気球が

 統一地方選と衆議院の補欠選挙が終わった。  統一地方選では、全体的に自民党は堅調だった。地方議員は、地元と密着しているかが重要であり、個人の日常活動が問われる。  一方で、政党の力量が問われる選挙が国政選挙だ。大阪と沖縄で行われ、0勝2敗。さらに、大阪府知事と大阪市長選挙も行われ、0勝2敗。自民党は他の全政党と包囲網を組みながら、日本維新の会に完勝を許した。維新は、大阪府議会では過半数、市議会でも圧倒的多数の第一党を獲得した。ここまで含めると、0勝4敗である。  明らかに、安倍自民党の驕りに対する、有権者の不満のマグマが渦巻いている。そして永田町には、またぞろ解散風が吹き始め、「消費増税延期を公約に、衆参同日選挙」だの、「延期ではなく、減税」だのと観測気球が上がり始めた。  沖縄と大阪は、もともと自民党が劇的に弱い地方なので、「予定通りの敗戦」のはずなのだが、誰が何のために流しているのだろう? と訝かしむかもしれないが、答えは簡単だ。安倍御用言論人が商売のために流して、世を惑わしているだけだ。

安倍御用言論人のウソ

 だいたい、そういう風説を流す安倍御用言論人を見ろ。一人残らず、詐欺師の顔をしている(苦笑)。そういう輩に限って、「4月までに増税延期を決断しなければ、増税は確定する。しかし、それまでは安倍首相が増税を決断したなどと決めつけるな」と言いふらしていた。そうして、批判を封殺してきた。  2017年衆議院選挙、2018年自民党総裁選挙、そして今年度の予算には増税分の財源を盛り込んでいる。安倍首相は自ら「今度こそ消費増税をやり抜く」と何度も言い切っている。本人がやると言っているのに、安倍御用言論人がこれまでの支持者をつなぎ留めようと嘘を振りまいているのだ。しょせん、そいつらも商売だから大人の態度で冷ややかな目で見ればいいではないかとも思うが、知らない人は騙されるだろう。
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「政官財の鉄のトライアングル」とは?
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1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

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