更新日:2021年12月26日 11:45
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<有馬記念>競馬の鉄人3人が注目する本命&穴馬、レース傾向を徹底解説

ポイントはギアチェンジを要しないレースの適性

 続いては人気競馬予想家の安井涼太氏だ。安井氏が有馬記念で注目すべきとするポイントは、一定の走りをする=ギアチェンジをしない適性があるかどうかだと指摘する。ジャパンカップと比較するとわかりやすいという。  天皇賞(秋)、ジャパンカップと続き、秋古馬三冠という位置づけの有馬記念ですが、先の2レースと有馬記念では明確に違いがあります。それは東京競馬場から中山競馬場に変わるということ。当たり前ではありますが、コースが違えば問われる適性は変わります。  例えば、今年の天皇賞(秋)の道中3ハロン換算タイム36.1秒-レース上がりが33.6秒、ジャパンカップが同36.5秒-35.3秒とどちらのレースも道中>上がりで、差が大きくなっています。いずれも勝負所でギアチェンジが必要なレースといえるでしょう。  それに対し、有馬記念の過去5年はというと同36.7秒-36.4秒。道中と上がりの差はほとんどなく、勝負所でギアチェンジを必要としないレースといえるでしょう。  ローテーション的な問題もあるとはいえ、2011年以降で前走ジャパンカップ連対馬が有馬記念で連対したケースが10頭中僅か1頭しかいないという事は適性の差が関係していると見て間違いありません。まず重視すべきポイントは、ギアチェンジを要しないレースでの好走実績です。

今年は2強が優勢! 穴なら非ギアチェンジ戦のG1好走馬

 今年はクロノジェネシス、エフフォーリアの2頭に人気が集中しそうですが、まずクロノジェネシスに関しては昨年の有馬記念の勝ち馬で、当時の道中3ハロン換算タイムは37.4秒-上がり3ハロンは36.6秒。私の理論では差が0.8秒までならギアチェンジを要しない流れと定義しているのでクリアしています。また、それ以外にも2020年の宝塚記念では36.5秒-36.3秒の流れを圧勝するなど、クロノジェネシスの適性はすでに折り紙付きです。  また、エフフォーリアに関しても今年の皐月賞で35.8秒-37.0秒という勝負所で失速する展開を勝利している経験があるため、エフフォーリアもギアチェンジを要しない流れで伸びて来る可能性は高いでしょう。2強が崩れる可能性は限りなく低いと見ています。  焦点は最後の1席をめぐる争いで、穴馬を挙げるのであれば35.9秒-36.5秒となったエリザベス女王杯を勝利した差し切ったアカイイト、36.3秒-36.8秒の大阪杯で2着に好走したモズベッロに注目しています。
安井涼太氏

安井涼太
競馬予想家/ライター/クリエイター。著書に『競走馬の適性を5つに分けて激走を見抜く! 脚質ギアファイブ(ガイドワークス)』『超穴馬の激走を見抜く! 追走力必勝法』(秀和システム)、『安井式ラップキャラ』(ベストセラーズ)が発売中。
Twitter:@RyotaYasui

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競馬専門誌の元編集長が注目する波乱のストーリー
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公営競技ライター・Youtuber。近鉄ファンとして全国の遠征観戦費用を稼ぐため、全ての公営競技から勝負レースを絞り込むギャンブラーになる。近鉄球団消滅後、シグナルRightの名前で2010年、全公営競技を解説する生主として話題となり、現在もツイキャスやYoutubeなどで配信活動を継続中。競輪情報サイト「競輪展開予想シート」運営。また、ギャンブラーの視点でプロ野球を数で分析するのが趣味。
Twitter:@signalright

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