再度掲載!SEX好きと女好きの関係についての論文

 ネットサーフィンしていると、
私が過去『俺の恋を笑うな』
書いた内容と
酷似した文章を掲載するサイトに
偶然出くわした。

 最初は、

「同じようなことを考える人って、いるんだなあ……」

くらいにしか思っていなかったのが、
よくよく読んでみると、
言い回しまでがそっくりなんである。

 別に糾弾する気なんぞ
さらさらないけど、
あまりにしたり顔で語られるのも
ちょっと癪だったりする。

 なので、もう一度
その原稿を、ちょっと改訂して
再掲載させていただく。

 かなり初期に書いたものゆえ、
そこまでたどってくれる人も
なかなかいなさそうなので……。

まあ、読んでみてください。

【タイトル:ちょい真面目なお話】
 男を女好きと女嫌いに分け、さらにセックス好きとセックス嫌いに分けると、

女好きのセックス嫌い  女好きのセックス好き
女嫌いのセックス嫌い  女嫌いのセックス好き

の4つにカテゴライズされる。

 私と言えば、まあ間違いなく「女好きのセックス好き」だ。街でちょっと目についた女性や、飲み会なんかでちょっと私に興味を示してくれたり優しくしてくれる女性がいたら、もう片っぱしからセックスしたくなる。

 さらに、そのセックスが良かったりしたら、その子と何百回もおかわりしたくなって、すぐ恋に落ちる。(セックスが)終わったあと、イチャイチャしながら今後のデートプランなどを語り合うのも大好きだ。

 いわゆる典型的な肉食系。そうくくられることに異論はない。ジビエとか臓物とかにも目がないし。

 で、次に「女嫌いのセックス好き」なんだが、この話題をふると、

「そんなヤツいるの?」

などと、よく言われたりするが、これが間違いなく実在するのである。

 アラフォーあたりの世代に案外多い。けど、30代前後の男子にもけっこういる。

 女嫌いのセックス好きの傾向として言えているのは、往々にしてモテる、そして仕事がデキるということ。

 好奇心が旺盛なので、片っぱしからセックスしたくなるという点は、女好きのセックス好きと変わらない。

 そういう意味では、やはりバリバリの肉食系。でも、そのあとの展開が女好きのセックス好きとはまったく違ってくる。

 セックス好きの女嫌いは、同じ女性におかわりを求めない。すぐ飽きちゃうからヤリ捨てる。後戯としてのイチャイチャもあまり好まない。

 言い方を変えると、

一人の女と百回ヤルより百人の女と一回ずつヤリたい!

のだ。そして、ゲーム感覚にも似たこのフロンティア精神と切りかえの早い思考回路が、仕事がデキるに直結するのかもしれない。

 しかも、セックス好きの女嫌いは、本質が女嫌いゆえ、空いた時間をむしろ男同士ですごしたがる。

 基本、女には冷たいけど(そこがまたクールなどと評価され、モテ度がグンとUPする)、男にはやさしい。男好きを通り越して、もはや精神ホモの域まで達しているケースも珍しくない。

 ただ、自分のなかに潜む、そんなホモ性に気づいていないから、とりあえず女としかヤラないだけなのである(もちろん、ヤリ捨てても罪悪感さえ感じない)。

 たとえば、マグロ漁船で男のカマでも平然と掘っちゃうのって、たぶんほとんどがこのタイプなんだろう……。

 ところで、一般的に草食系男子と呼ばれているのは、どうも「女好きのセックス嫌い」な男のことではないかと私は思う。

「カノジョは欲しいけどエッチは正直、面倒くさい……」

みたいなオーラがびんびん伝わってくる(時には公言する)20代〜30代前半の男子は、たしかに増えているような気がする。逆に、私たち世代にはほとんどいない。

 よくよく考えてみると、彼らがそうなるのも当たり前だと言える。

 自分の部屋でのAV鑑賞は当たり前、パソコン開けばタレント並みのねえちゃんがノーカットでハメまくっている動画も見放題(それもタダで!)だし、TENGAなんてハイパーなアダルトグッズもドンキに行けばすぐ手に入る。

 生身の女性とややこしいやりとりを交わして、やっとの思いで妊娠だの性病だののリスクをはらむ観音様をありがたや〜と拝むより、上質かつ清潔でソリッドなオナニーで性欲を処理するほうがずっと楽チンなのだ。

 しかも、たった20年前と比べて、今の若い男子たちの精子は数ケタもの単位で減少しているらしい。

 対して、私たち世代のズリネタといえば、苦労して怪しげな自動販売機で購入する、オカンのほうがマシなんじゃねーの?レベルのオバハンがグラビアを飾るエロ本くらいだし、疑似女性器としてよく使われていたのはコンニャクだ。

 そんな劣環境下で育ってきた私たちが女性とデートするだけで満足できるはずはなく、土下座してでも、あわよくばホンモノの観音様を拝みたくなるのも無理はない。

 「女嫌いのセックス嫌い」というのは、セックスを異性とするものに限定するならズバリ、ホモのことだ。あと、自閉症に近い女嫌いというよりは人嫌い。引きこもりだとか、アニメや偶像としてのアイドルにしか萌えない強度のオタクなどを頭に浮かべるとわかりやすい。

 ただ、このテのタイプは、昔から一定数いなくもなかったわけで、もし、20代男子の草食化を憂うなら、ここで取り立てて問題にすべきでもないと私は思う。

 やはり、一番問題なのは、女好きのセックス嫌いの増加なのではなかろうか……と、結論づけたいところだが、じつはそこでもないのである。

 いくら精子が減っていようが、オナニー環境が整っていようが、女好きのセックス嫌いは、女が好きなぶん、まだどうにでもなるのだ。

 それより問題なのは、20代男子のあいだでも確実に浸透しつつある女嫌いのセックス好きなのではなかろうか。

 より多くの女を撃つことだけに情熱をかたむけ、満腹になったら精神ホモ化し、男とつるみながら、新鮮なズリネタの情報交換に勤しむ……そんな新人種が、静かに増殖しはじめている事実に、私は危機感をおぼえる。

 オマケにこの子たちは、ナルシストとして自己完結しちゃっているケースが大半で、見た目がスッキリしたお洒落クンだったりするので(ギャル男にも多いですよ、このタイプ)、瞬間の見分けがつきづらいのもやっかいだ。

 前に女嫌いのセックス好きは私たち世代に案外多いと書いたが、もうすぐ一丁あがりのオッサンたちがこうなるのは、もう良しとしよう。でも、これからのニッポンを背負うヤングたちの主流を、このようなニュータイプ=隠れ草食男子が占めるのは、どう考えても……ヤバイ。

 こんな先行きの暗い現状のなか、女子たちはどうすればよいのか?

 まだ続くかもしれません、このテーマ。

……と、まあ以上である。

 それにしても、人の原稿、
金にもならないブログに書き写して
楽しいか?

PROFILE

山田ゴメス
山田ゴメス
1962年大阪府生まれ。マルチライター。エロからファッション、音楽&美術評論まで幅広く精通。西紋啓詞名義でイラストレーターとしても活躍。著書に『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)など
『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)
『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)
OL、学生、フリーター、キャバ嬢……1000人以上のナマの声からあぶり出された、オヤジらしく「モテる」話し方のマナーとコツを教えます

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