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下流老人が人生を振り返る「息子の奨学金に充てる貯金はしておくべきだった」

「下流老人」とは、「生活保護基準相当で暮らす高齢者およびその恐れがある高齢者」のこと。そんな「下流老人」化への兆候は40代ですでに表れるという。忍び寄る危機を回避するにはどうすべきか、現実に下流老人になってしまった方の声を聞いてみた――

バブル崩壊で奨学金の負担が重くのしかかり……

~ 肝付さん(仮名・73歳)~
[下流老人]になる人の意外な特徴

※写真はイメージです

 妻とアルバイトの次男とアパートで3人暮らし。自身の年金と、次男の収入で何とか暮らしているが、生活は苦しい状態だ。30年前までは建設業を営んでいた。 「上の子のときまでは良かった。大学さえ出ていれば学生はいくらでも働き口があった」  長男の大学卒業時の’90年はバブル末期ではあったが各企業による学生の青田買いがまだ盛んで、長男はすんなりと高給の職に就けた。  そして間もなくバブルが崩壊し、歯車が狂い始めた。次男は私立高校に受かったが、事業に陰りが見えてきたため1年目にしてすでに学費を払うのが厳しくなった。
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次男は派遣やアルバイトを転々
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