妊娠中の生活保護受給者に「いつ堕ろすんですか?」――生活保護の現場が荒れるワケ
窓口の水際作戦やパワハラが起きる原因とは?
生活保護の現場が荒れている。不正受給を糾弾する動きが加速する一方で、福祉事務所が生活保護申請を拒否する“水際作戦”や、本来受給者をサポートするべきケースワーカーのパワハラなど、行政側の不当な対応が相次いでいるのだ。
1月16日に発覚した、小田原市の“ジャンパー事件”は、そんな事例の最たるものと言えるだろう。ご存じのとおり、受給者の生活支援を行う市職員らが「HOGO NAMENNA」と書かれたジャンパーを着ていた問題だ。小田原市生活支援課の課長を直撃した。
「きっかけは’07年に担当職員が受給者に切りつけられた傷害事件です。もともと生活支援課は精神的な負担が大きく、厳しい職場。命の危険に晒されたことで、モチベーションを保つことが難しくなり、高揚感や連帯感を得るためにジャンパーを製作したようです」
世間では「不正受給を食い止めようとする姿勢は正しい」という意見も多く溢れたが、この事件で注目すべき点はそこではない。
「小田原市で特に不正受給者が多いということはなく、割合としてはごく一部です。それよりも『自分たちは市民のために頑張っている』という気持ちになれるメッセージとして、手っ取り早かったのだと思います」(前出の課長)
“ジャンパー事件”の背景には、ケースワーカー不足もある。
「社会福祉法では一人が担当する世帯数は80世帯となっていますが、実際はもっと多く見ています。小田原市もケースワーカーが4人足りず、本当に困っています」(同)
現在、全国の生活保護受給者数は約214.4万人で微減傾向にあるが、世帯数では163万7866世帯(昨年10月時点)と過去最高だ。しかも、受給資格があり、実際に利用している人の割合(補捉率)は2割程度。残りの8割、つまり約800万人が生活保護から漏れているのだ。それに対してケースワーカーは職務の厳しさもあって不足する一方であり、問題が起きやすい状況になっている。
⇒【グラフ】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1289920
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