1985年、フジテレビのTV番組『夕やけニャンニャン』から、集団アイドル・グループ「おニャン子クラブ」が誕生。メンバーには会員番号が与えられた。初期メンバー11人以降は加入順で与えられ、2年半後のグループ解散時には、52番を数えていた。 　90年代に入る頃には、『ザ・ベストテン』『歌のトップテン』『夜のヒットスタジオ』などの生放送歌番組が終了し、アイドルは冬の時代を迎えた。そのような状況において、TVのバラエティ番組で活動するバラエティアイドル（バラドル）や、雑誌のグラビアを中心に活動したグラビアアイドル（グラドル）、風俗で活動するアイドル（フードル）など、アイドルに様々な派生が生まれた。 　そして1998年にモーニング娘。がデビュー。彼女らを契機に、集団グループ・アイドルが勃興した。2005年には、AKB48が結成。既存のアイドル・グループと、モーニング娘。やAKB48の違いは、メンバーが入れ替わりながら、グループが存続していることである。 　2010年代になると、アイドルと称して活動する女性の人口が激増し、“アイドル戦国時代”に入った。2010年から、女性アイドルの大規模フェスティバル「TOKYO IDOL FESTIVAL」（TIF）が開催され、最初は45組だった出演アイドル数は、2016年には301組に激増した。到底覚えられない数である。 　アニメの世界では、2000年代になると、声優ブームが勃発し、アイドル声優、声優アーティストなどのムーヴメントが起きた。また、2005年、「Animelo Summer Live」（アニサマ）が開催され、それ以降、大規模なアニソンフェスが開催されるようになった。これは、ロック系ですでに定着していたフェス文化がアニソンにも伝播したということだろう。