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オナニー処女喪失の値段と資本主義――鈴木涼美の『おじさんメモリアル』

「AV女優」の社会学 なぜ彼女たちは自らを饒舌に語るのか』(青土社)、『身体を売ったらサヨウナラ 夜のオネエサンの愛と幸福論』(幻冬舎)などの著作で「性を商品化する」女性たちの内面を活写し注目されている文筆家の鈴木涼美が、「おじさん」をテーマに日刊SPA!で連載する「おじさんメモリアル」第5回!

おじさんメモリアル【第5回 オナニー、シルブプレ】

 女の子のオナニーを見たいというオトコの欲望は、まあ100歩譲ってなんとなく理解はできる。私は個人的にアダルト動画を見る趣味はないのだが、もし男だったらAVのどこでヌクかと想像すると、オナニーシーンが好きな気がする。まあ、オナニーとか排尿とか、人に見られたら恥ずかしい姿を除きたいというのはわりと理にかなった(悪趣味だけど)欲望ではあると思う。

 32年も生きていると、「オナニー見せて」と言われるようなシチュエーションは今まで何度か通過してきた。プライベートのセックスの最中に、「ちょっと自分でしてみせてよ」とか。AVの撮影でもオナニーシーンは何度も撮った。セックスをする間柄、もしくは役柄でそういうことをするのは、まあ恥じらいの演技はするもののそれほど抵抗があるわけではないので、私は多くの場合、快くその要請を受け入れてきたのだが、それでは人生初めてオナニーを見せてと言われたのはいつだったかと考えると、まだ処女だった15歳のとき、渋谷のとあるCDショップのエスカレーターであった。

⇒この続きは、連載をまとめた単行本「おじさんメモリアル」で

【鈴木涼美(すずき・すずみ)】
83年、東京都生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒。09年、東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。専攻は社会学。「身体を売ったらサヨウナラ 夜のオネエサンの愛と幸福論」(幻冬舎)発売中。現在は日経新聞を退社し、執筆業を中心に活動。幻冬舎plusにて「愛と子宮が混乱中 夜のオネエサンの母娘論」(http://www.gentosha.jp/articles/-/3708)を連載中
<撮影/福本邦洋 イラスト/ただりえこ>

おじさんメモリアル

著者が出会った哀しき男たちの欲望とニッポンの20年
日刊SPA!の連載を単行本化


身体を売ったらサヨウナラ

夜のオネエサンの愛と幸福論




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