山田ゴメスの俺の恋を笑うな
詩人たる者
おお……神よ
もし あなたが
この ニッポンにおいて
なにか 我々が誇るべきものを
与えたもうなら
今後百年間
あなたの魂は
我々の心の中に
宿り続けるであろう。
こんな即興詩が、
ある駅の構内にある
公衆便所の大便場の壁に
書かれていた。
(たまたまケータイを持ち合わせていなかったので、書き写すのに5分くらいふんじばったポーズのままだった)
正確には、
「神」の部分が「紙」
だった。
おそらく
尻にこびりついた大便を拭く紙が
なかったんだろう。
「紙」で通すと
まったく意味がわからない。
「神」で通しても
「今後百年間」の部分が
直接的すぎて安っぽい。
「心の中」という部分も
表現に注意深さを見いだせない。
でも、
何か得体の知れない
迫力だけは伝わってくる。
詩の創作というのは、
こういった
内から湧き出てくる叫びを
より洗練された言葉を選択してつなぎ、
再構築していく作業
なのかもしれないと感じた。
そして、感じてから今一度、
この即興詩を噛みしめ直してはみたけれど、
あまり、大したものは
思い浮かんでこなかった。
どうやら、私には
その手の才能が
欠落しているようである。
ちょっぴりしょんぼりした。
2012.02.21 |
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