使い慣れない組み合わせ

 プロ意識と呼べるほど大層なことでもないのだが、文筆(分泌ではない)に携わる者として、読書や会話の際、使い慣れない言葉に出会ったとき書き留めるための専用ノートを、一応つくっている。

知らない言葉ではなく、使い慣れない言葉である。

 知らない言葉を自分の言葉として、こなれたかたちに研磨するのは正直、この年になると面倒だけど、使い慣れない言葉は、それを意識するだけで文章のバリエーションがいくつにも広がる。

 たとえば、「しかも」という、私が不覚にも脳のかたすみに追いやってしまっていた接続詞をひとつ意識するだけで、これまで「さらに」だけで回していた文節の切り返しが、ずいぶん楽になる。

 昨日は「コレクティブ」という言葉を、使い慣れない言葉として書き留めた。

 「組織的」というニュアンスの意味合い。スポーツ新聞のW杯関連の記事からピックアップした。ホンのちょっぴりだが、得した気分だ。

 そして今日。やはり、ネタもとはスポーツ新聞。こんな記事が私の目を釘付けにした。

セクシーユニット
爆乳ヤンキー
ニューシングルリリース!

 タイトルは、

夜露死苦おっぱい!〜ブラを探して

 ホント、アホですねー。頭悪すぎ

 漢字の「よろしく」に平仮名の「オッパイ」—-字づら的にも十分まぬけで、かつ、ここまで民度の低い単語をここまで躊躇なく並べられると、ものすごいインパクトだ。化学反応にもほどがある。

 これからは、使い慣れない言葉だけではなく、使い慣れない組み合わせも書き溜めるノートも持つべきでは、と痛感した。

 ブラを探して……って言われても……ねえ?

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Iカップの手島優、Hカップの北條まみ、GカップのMAO(ニューハーフ)のトリオ・ユニット。全員が20代後半でコスチュームはサラシ。ユニット名とタイトルが面白いだけで、楽曲としての完成度は聴いたことがないので(聴く気もないので)、まったく不明。

2010.06.24 |  2件のコメント

PROFILE

山田ゴメス
山田ゴメス
1962年大阪府生まれ。マルチライター。エロからファッション、音楽&美術評論まで幅広く精通。西紋啓詞名義でイラストレーターとしても活躍。著書に『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)など
『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)
『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)
OL、学生、フリーター、キャバ嬢……1000人以上のナマの声からあぶり出された、オヤジらしく「モテる」話し方のマナーとコツを教えます

“使い慣れない組み合わせ” への2件のフィードバック

  1. 匿名 より:

    僕は、「オーガナイズ」という英単語をつかって、格好をつけます。
    プロディースとニュアンスが近いみたいですが、聞き慣れない英単語を駆使してる方が
    響きがいいですよね!

  2. ごめす より:

    それ、僕のなかでもマイブームだったこと、ありますよー! 「アイデンティティ」なんかも僕が大学生の頃は、使い慣れないかっこいい言葉だったりしたはずなんですが、今じゃ使うのも恥ずかしい……言葉にも“トレンド”ってやっぱ、あるんですね……。(ゴ)

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