山田ゴメスの俺の恋を笑うな
悪魔のキャバパチ
とある飲みの席で、とある知人の男性が、こんなことを話していた。
「『ラブ嬢』ってパチンコ台があるの、知ってます?
モモエリだとかの歌舞伎町のカリスマキャバ嬢を
キャラにしたヤツなんスけど、
ヤッてたら、一生懸命金使ってキャバ嬢を口説いてる気分になって、
むっちゃムカつくんですよ!」
なんでもその彼は、そのパチンコ台に、
すでに10万以上もの大枚を突っ込んでいるらしく、
そのわりには、いまだたいした成果を挙げることもできず、
つまり大型の連チャンを引き当てることもなく、
なのに(だから?)、
ヒマさえあればパチンコ屋へと足繁く通う日々を過ごしている
という。
たまたま入ったキャバクラで、
たまたま付いたキャバ嬢に入れあげてしまい、
意地で散在を繰り返す最悪なケース
まんまではないか、
と、内心嘲笑を抑えながら、話を聞いていたのだが、
ためしにやってみると、なるほど
たしかに、なんかイラッとくる。
チャラいボーイが、
お兄さん、今日はキャバリングですか?
と、呼び込みをかけてきたり
(コイツが出てきたときは、たいがいがダメの予告で発展性が少ない)、
谷間を強調したキャバ嬢がシャンパンをおねだりしてきたり、
どーでもいい情報しか載っていない名刺を渡してきたり……
妙に設定がリアルなのだ。
そして、フィーバー間際のクライマックスが
モモエリとのデートタイム。
そこで、男がモモエリに告白して、
確変失敗の場合は、
ゴメンなさい……。
と断られてしまうのである。
幸い、私は
キャバ嬢だったら風俗嬢のほうが好き
というマインドの持ち主なので、ハマる前に、
3千円ほどでその台に見切りを付けることもできたのだが、
過去、一度でもキャバ嬢にハマった経験のある御仁にとっては、
まさに悪魔の遊戯台だ。
そもそもパチンコにハマるメンタルとキャバ嬢にハマるメンタルは
酷似しているのだから、この二つをミックスさせるという発想自体、
いわゆる禁じ手なのではないか。
だから、
キャバ嬢で痛い目に合ったことのあるアナタ、
『CRラブ嬢』だけには、絶対手を出すのはやめましょう!
と、あえておせっかいを言わせていただく。
現に、隣りで打ってたアンちゃんの苛立ちっぷりは、
単にパチンコで負けている人のソレを、明らかに越えてました……。
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