更新日:2022年08月22日 02:49
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風俗の収入を隠し、生活保護を不正受給――田中由美さん(仮名)の甘くない現実

 そんな田中さんだが、小田原ジャンパーの件にも、心が揺さぶられたと話す。 「何様だと思われるかもしれませんが、やっぱり腹立たしい。正義だって言うなら、不正受給しているヤクザ事務所にも、あのジャンパーを着て訪問してほしいですよ」  それでもやましい気持ちがあるのは事実であり、田中さんは生活保護から抜け出したい気持ちは常に持っていると話す。 「最初、役所に支給金を受け取りに行ったときに、あまりにダメそうな人が多くて、“あーなったらダメ”と思いました。『何で働けないのかな~?』と言うケアワーカーの嫌みも地味にツラいですし」  昨年末からは就労支援の後押しもあり、昼4時間限定でパートも開始。収入申告もして、支給額の減額という第一歩を踏み出した。 「今年1年、病気にならなければ本格的に就職したいです」  その願いは、叶うのか――。 ― [生活保護]のリアル ―
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