「大成したいなら野心を隠さず、口に出せ!」年商10億円女社長が語る成功法則【歌舞伎町流「欲望のすヽめ」】
高校生になると、今度は「社長になりたい!」と、思うようになりました。世界を股にかけて仕事をし、男の人を手玉に取る。そして、仕事の合間を見つけて、何棟も所有する自社ビルのひとつで昼寝する。なんて姿を想像していました。
「ならば、猛烈に働こう!」と、やみくもにアルバイトを始めたのですが、今度は当時付き合っていた彼氏と疎遠になり、また断念。当時の私にとっては、野心よりも、身近な幸せを選ぶことが大事だったのかもしれません。
そんな野心を内に秘めて、私は次から次に対象を乗り換えながら「何でもいいから」何者かになろうとしていたのです。
野心について話すとき、私は歌舞伎町で出会った金貸しの山口さん(仮名)のことを思い出します。彼は、私とは対極的に、野心を表に出すタイプでした。
みんなでゴハンを食べるとき、勝手に大量に注文してしまう山口さんに、私が「もう少し少なめに注文しようよ」と言うたびに、
「俺は、人よりおいしいものを食べるために金貸しになったんだ。だから、人を蹴落としてだって前に進んで行くんだ」
というのが山口さんの口癖でした。
私にとって山口さんはヒーローのような存在でした。お人好しすぎる私が、お客さんに借金を踏み倒されそうになったときも、持ち前の交渉力で助けてくれました。
しかし、山口さんの本業である金貸しは儲かる反面、人を死に追い込む過酷さや罪悪感と、毎日戦わなきゃいけない大変な仕事でした。
当時、山口さんからよく聞いた言葉を、今でも思い出します。
「人より秀でたものを何も持っていない俺が、人よりウマいものを食べるんだから、何かしらその代償を払わなくちゃいけない。それが、俺にとって罪を背負って生きることなんだ!」と。
山口さんにとっては「ウマいものを大量に食べて死ぬこと」。そして、それを大々的に口にすることが野心そのものだったのです。
それを15年間、歌舞伎町の女社長として生き抜いてきた今、思うことがあります。野心をひた隠しにしながら、上品に生きてもカッコよくないです。山口さんは数年前に癌を患って死んでしまいましたが、彼のように、等身大の自分と向き合い、時には自ら代償を払う覚悟を持ってこそ、野心は光ります。
山口さんと出会ってから、私は野心を口にするのが恥ずかしくなくなりました。あなたも叶えたい夢があるとき、それを口に出してみてください。口に出すことで、あなたの野心は輝き、現実味を増すのです。
<文/内野彩華>
【内野彩華】
新宿歌舞伎町キャバクラ「アップスグループ」オーナー。株式会社アップス代表取締役社長。津田塾大学卒業。25歳のとき、当時勤めていた外資系IT企業をやめて、歌舞伎町にキャバクラを開業。現在、歌舞伎町にキャバクラを4店舗、銀座にクラブを2店舗展開するまでに。キャバ嬢の育成やキャバクラの立ち上げ、経営改善のコンサルティングなども行い、グループ年商は10億円にもおよぶ
―[歌舞伎町流「欲望のすヽめ」]―
新宿歌舞伎町キャバクラ「アップスグループ」オーナー。株式会社アップス代表取締役社長。津田塾大学卒業。25歳のとき、当時勤めていた外資系IT企業をやめて、歌舞伎町にキャバクラを開業。現在、歌舞伎町にキャバクラを4店舗、銀座にクラブを2店舗展開するまでに。キャバ嬢の育成やキャバクラの立ち上げ、経営改善のコンサルティングなども行い、グループ年商は10億円にもおよぶ。著書『劣等感を力に変える 成り上がる女の法則』が発売中 1
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