ライフ

Fラン大学生の間で流行する裏のカネ稼ぎ。将来を不安視して…

クスリの売人やオレオレ詐欺に加担することも…

 大学生はもちろん、若者たちが道を踏み外すパターンはそれだけではない。クスリの売人、オレオレ詐欺のグループなどに転身するケースまであるという。 「クスリ系の犯罪は、やはりクラブが入り口になることが多いです。マリファナの売人をやっている大学生もいる。そいつ自身がネタ好きで買うためにクラブに出入りしているうちに売人に目を付けられてしまうんです。『ネタが好きならお前も売ってみるか?』という感じでスカウトされる。あるいは、自分で吸うぶんだけマリファナの栽培をしていた大学生が、クラブで売人に尾行されて家を突きとめられ、脅しをかけられてそのまま手下にされてしまった例もありますね」  また、地元の悪い“先輩”から誘われてしまうこともある。たとえば、ハスリンボーイの舞台となっている池袋をはじめ、半グレ集団によるオレオレ詐欺事件の被害も深刻だ。今年1月~6月における「オレオレ詐欺」などの特殊詐欺の被害額は174億9000万円にのぼる。草下氏は、これらの詐欺に加担していた若者のひとりをこう振り返る。 「建築現場の仕事で地方から東京に出てきた18歳の青年が、オレオレ詐欺の受け子(金を受け取る役目)で捕まってしまった。同じく上京していた地元の先輩に誘われて参加してしまったらしいんです。その先輩の男は詐欺グループにいたことがあり、そこでノウハウを盗んで独立したようですが……」  先輩が作った詐欺グループを仕切っている人間たちも20代前半の男たちだったという。捕まった青年は大学生ではなかったが、このような若者たちの犯罪集団は無数に存在しており、なかには大学生が参加していることもあるようだ。
ハスリンボーイ

カネさえ手に入れば犯罪もいとわない(C)草下シンヤ・本田優貴/小学館

中高生まで…犯罪の低年齢化を危惧

「昔はセパレートしていた表社会と裏社会が渾然一体となって交じり合いつつあり、いまでは犯罪や反社会勢力が近い存在となっています」  その結果として裏社会の現場に大学生が増えているわけでもあるが、さらに草下氏は犯罪の低年齢化を危惧する。 「いまは大学生にとどまっていますが、高校生、さらには小中学生が犯罪組織の一員となれば摘発は困難になる。海外マフィアでは小学生がクスリの運び屋として使われていますが、日本においてもそのような未来はそう遠くないところにきている気がします」  表社会に希望を見出せず、裏社会にすがる若者が増えていく。この状況が続けば、さらに混沌とした社会へと移り変わっていきそうだ。<取材・文・撮影/國友公司> 【PROFILE】草下シンヤ/1978年、静岡県出身。豊富な人脈を活かした裏社会取材を得意とし、『実録ドラッグレポート』『裏のハローワーク』などの著作がある。現在「週刊ビッグコミックスピリッツ」にて『ハスリンボーイ』(原作担当/漫画・本田優貴)を連載中元週刊誌記者、現在フリーライター。日々街を徘徊しながら取材をしている。著書に『ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活』(彩図社)。Twitter:@onkunion
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ハスリンボーイ

奨学金という借金を背負ったタモツは、社会人になる前の完済を目指して、学生でありながらアブない仕事で金を稼ぐ…! 『東京闇虫』シリーズの本田優貴と『裏のハローワーク』の草下シンヤが描く、<リアル裏社会>の“新感覚アウトロー成長譚”!


※第1話試し読み http://spi.tameshiyo.me/HUSTLINSPI01
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