更新日:2022年08月23日 11:38
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エロ本、アダルトDVD業界が“高齢者の介護ビジネス”となりつつある

デジタル化に取り残された“中高年のエロ難民”たち

 しかし、若者がネットでエロを済ます一方で、パソコンの扱いに慣れない中高年男性にとってエロ本やエロビデオの存在は未だ不動のモノだ。中高年しか見ない、となれば、エロ本もエロビデオもさらに中高年向けの内容、即ちその熟女化は加速するのではないだろうか。とあるAV制作会社勤務の松本さん(仮名)は業界の流れをこう説明する。 「熟女といっても、年齢がいってる美女ってだけじゃ人目を引かない。最近は“企画”がモノを言います。喪服姿の未亡人と仏壇の前で……なんていうのはもはや定番。畑仕事中のモンペ姿のおばさんが襲われたり、介護施設のおばさんがおじいさんのシモの世話までやってくれる、そういった内容がウケます。中年男優が70歳近いおばあさんに“ヨシヨシ”されながら性交に及ぶストーリーも根強い人気で、マザコン男性の多さも伺い知れます」  この傾向は欧米諸国でも同様とのことで、外国人のおじいさんやおばあさんが出演するポルノビデオが、ネット上に多くアップロードされている。 寄り添う手

超高齢化社会に向けて新たなビジネスも誕生

 また、エロのデジタル化に取り残された“中高年のエロ難民”の存在も忘れてはならないが、某広告代理店の雑誌広告担当者は、このエロ難民の救済に、新たなビジネスの活路を見出している。 「デジタルに疎い中高年男性など、DVDをデッキに入れても、どのボタンを押していいかわからない。万一、DVDが取り出せなくなって家族に見られてしまったら……という不安があるようです。そこで、熟女系エロDVDと、挿入するだけで自動再生できるDVDプレーヤーをセット販売する業者が登場しました。業者はアフターサービスも行っていて、中高年ユーザーにエロDVDの視聴方法を懇切丁寧に教える。売り上げは順調ですよ」  このように、もはやエロ業界は“高齢者の介護ビジネス”となりつつもあるのだ。間も無く日本は、世界に先駆けて“超高齢化社会”に突入する。その時、エロにどのような需要が生まれ、供給がなされるのか。  世界中が日本のエロに注目している……かもしれない。 未来【森原ドンタコス】 エロ本出版社でグラビア雑誌の編集者を経験したのち、現在はフリーランス。風俗や実話系ルポを中心に幅広く執筆する。 <取材・文/森原ドンタコス>
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