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“花見ピザ”利用者急増の陰で、宅配ドライバーから嘆きの声…

 入り口の待ち合わせを伝えた際、「あ? テメーが来い」とオラった口調だったときからイヤな予感はあったという。 「近くに来てるはずなのに、電話越しに『違う、3歩下がって』『そう、そのまま5メートル進んで、左』と、まるでロボットを操作するように指示を出すのです。どこにいるんだろう? と指示を受けて歩きながら見渡すと、右手に、こっちを見て大口を開けて笑ってる集団がいるんです。『ちょっと、やめなよ~、かわいそうだよ~(笑)』とか頭の悪そうな女も数人いて。その集団のうちの一人はスマホをこちらに向けていたので、ヨロヨロと動き回る僕を撮影したんでしょうね。かなり頭に来ましたが、戦闘力が違いすぎるので穏便に会計をすませました。『ご苦労、帰ってよし、ギャハハハーッ』とか言われたときには、ほんと、ミジメな気分になりましたよ」  宅配時間が予想以上にかかり、駐車していたバイクが駐禁キップを切られたこともあるという。もちろん、反則金は自腹だ。 「他にも、電波が混み合ってていつまでも連絡取れなかったり、お客さんからお酒を飲まされそうになったり、酔っ払いの相手をさせられたり。3枚頼んだけど、『待たされてる間にお腹いっぱいになったから1枚にして』とゴネてくるなど、まあ花見客特有のトラブルは多いです。あと、これはお客さんとのトラブルというより、公園など施設関係者から多い苦情なんですけど、食べ残したピザを捨てるお客さんが多いらしくて……。高カロリーのピザは野良猫やカラスの格好の餌ですからね。中には、カラスの数が目に見えて急増したなんて苦情も来ているようです」  宅配ピザも安くはない。自宅への宅配なら、余っても冷凍にするなど対処するものだが、自宅に持ち帰る手間を面倒に感じて放棄する人も多いのだろう。週末の花見客からの当日注文に、Oさんは憂鬱な面持ちだ。 「当日注文をやめた地域の競合店も多いですから、ウチに集中するのかなと。ま、大雪や台風もそうだけど、劣悪な環境のときこそ注文が多いのは常ですから、覚悟はしてますけどね……」  せっかくの便利なサービスだけに、客のマナー次第では、今後利用できなく恐れもある。せっかくのお花見、気持ちよく楽しめるように心がけていきたい。 取材・文/紺野ミチル
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