AV女優イベントの控室で起こる“ギスギス感”の正体とは?【カリスマ男の娘・大島薫】
―[カリスマ男の娘・大島薫]―
見た目は美女でも心は男――。「カリスマ男の娘」として人気を博し、過去には男性なのに女優としてAVデビューを果たした大島薫。女性の格好をしたまま暮らす“彼”だからこそ覗ける、世の中のヘンテコな部分とは?
先日久しぶりにAV女優だらけの現場に出席した。
4月30日、7回目の開催となる「ニコニコ超会議2017」に出演者として呼ばれる機会をいただいた。内容はAV女優を数人集めて、真面目にニュースを語ろうというような主旨のものだ。ボクはAV業界を辞めて久しいが、司会の大役を預かった。
出演者は紗倉まなさん、大槻ひびきさん、月島ななこさん(片桐えりりか)さんという、いわゆるトップ女優たちだ。控室で和気あいあいと盛り上がるAV女優たちを見て、「昔見たトップ女優たちの印象と違うな……」と、ボクは現役時代に見たある光景と重ねていた。
「Japan Adult Expo」という、AVメーカー、おもちゃメーカーなどアダルト業界を巻き込んで開催される大きな祭典が毎年行われているのをご存知だろうか。ボクは現役時代、そこへ呼ばれたことがある。もう3年前、2014年度の会場はディファ有明だった。
広いドームに所せましと大勢の観客が集まったが、出演者の人数もすごい。トップAV女優だけを100人も集め、大部屋の控室にはそうそうたる顔ぶれが並んだ。言ってみれば、これも女性の恰好をしたことでしか、見ることのできなかった景色だ。
ただ、部屋に入ったボクは、すぐにある違和感に気付いた。
控室で感じた「全方位への威嚇」
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1989年6月7日生まれ。男性でありながらAV女優として、大手AVメーカーKMPにて初の専属女優契約を結ぶ2015年にAV女優を引退し、現在は作家活動を行っている。ツイッター@OshimaKaoru
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