更新日:2017年11月13日 16:18
エンタメ

なぜ女性たちは「ゲイストリップ」に夢中になるのか?【カリスマ男の娘・大島薫】

女性たちは愛情を注ぐ場所を求めている

 では、この三次元のゲイストリップ、いわゆるナマモノについてはどうなのだろうか。ボクは毎度毎度ゲイストリップのイベントを行っていて感じるものがある。  それは女性たちが愛情を注ぐ場所を求めているのではないかということだ。例えば、ボクはよくこのコラム連載内で「男性はリードする側を求められ、リードされる経験に疎い」という話を書くことがある。  女装という、一見女性のように見える外見で暮らしてみて、男性から誘われる経験などを純粋な気持ちで楽しいと思う反面、いつもこの立場で暮らしていた女性からすると、男性に言い寄られることなんてもううんざりなんて思う人もいるだろうな、と。  男性アイドルや、イケメンモデル、そして、このゲイストリップ。チップをあげたり、そのショーに歓喜したりするのは、ボクが体験してきた「愛情を注がれる経験」の逆なのではないだろうか。自分が一心不乱に何かに夢中になり、見返りを求めない愛を捧げる。そういう場所を女性たちは求めているのではないかと思うのだ。  女性が大声を出すなんてはしたない、性的なことに興味があるなんて恥ずかしいことだ。そういった環境で育つことを余儀なくされてきた女性たちは、自分の願望を押し付ける場所を必要としているのではないだろうか。  男性にはそんな場所がたくさん存在する。風俗、キャバクラ、アダルトビデオ。きっとボクら男性が抱く「奥ゆかしい日本女性」のイメージを取っ払った社会があったとしたら、オンナノコたちはもっとホントの姿をボクらに見せてくれるのかもしれない。 【大島薫】 作家。文筆家。ゲイビデオモデルを経て、一般アダルトビデオ作品にも出演。2016年に引退した後には執筆活動のほか、映画、テレビ、ネットメディアに多数出演する。著書に『大島薫先生が教えるセックスよりも気持ちイイこと』(マイウェイ出版)。大島薫オフィシャルブログ(http://www.diamondblog.jp/official/kaoru_oshima/)。ツイッターアカウントは@Oshima_Kaoru
1989年6月7日生まれ。男性でありながらAV女優として、大手AVメーカーKMPにて初の専属女優契約を結ぶ2015年にAV女優を引退し、現在は作家活動を行っている。ツイッター@OshimaKaoru
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