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ネット上に無修正動画が氾濫…崩れゆくアダルト業界関係者たちの悲痛な声

本数ノルマの増加と低コスト化が招く負の連鎖

「風俗関係の仕事をしていた縁で、AV制作にも関わるようになりました。十年ほど前から、有料会員制のアダルトサイト向けの作品を制作し、風俗よりも儲かっている時期がありました。しかし、同じようなサイトがどんどん増えて、とにかく数を出していかなければならないという状態に追い込まれてしまったのです」  冒頭で紹介したような無修正サイトの林立についても、男性は重い口を開く。 「一作品のダウンロードごとに収益が入るというネット上のアダルトビジネスは、大手しかやっていけない。我々にできるのは、月に数百円から数千円で見放題の会員制サイトに、とにかく多くの作品をリリースし続けることだけです。仕事のない風俗嬢や、出会い系サイトで知り合った女性を低いギャラでどうにか説き伏せ、出演してもらう。無修正サイトは、一作品の買取単価もいくらか高く、とにかくなんでもいいから出演してくれる女性を探しまくっているという具合なんです」  ビジネスモデルの崩壊と同時に、アダルト業界のモラルハザードも顕著だ。AVライターも、現在のアダルト業界の様子に警鐘を鳴らす。 「アダルトといっても、なんでもアリでいいわけがない。無修正サイトでは、注目さえされればいいというダメな業者が作るスカトロや妊婦モノなど、作品内容も過激なものが増えつつある。業者だけではありません。個人が映像作品を販売できるサイトには、盗撮モノや援交モノが溢れています。無論、どれも作品とは言えないようなモノばかり、動画は違法転載されて誰もが無料で見る。結局商売にもなりません」  私たちはどこかで、ネット上におけるアダルトコンテンツの氾濫を喜んではいなかっただろうか。その短絡的な姿勢が今、愛おしいアダルト業界を潰しかけているとしたら、これほど皮肉なことはない。 <取材・文/伊原忠夫> 【伊原忠夫】 元週刊誌記者。性犯罪事件を多く担当。現在はフリーランスのウェブ編集者として、様々なネットメディアで活動中。
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