「稼ぐキャバ嬢は挨拶をしない」 年商10億円・女社長が断言【歌舞伎町流「欲望のすヽめ」】
彼女が「お金になる」と判断したお客さんに擦り寄る一方、「お金にならない」と判断したお客さんの切り捨て方には凄まじいものがありました。
お客さんを太客に変える手法も素晴らしく、シャンパンやワインを入れてもらうための会話なんて、惚れ惚れするほどで、まさに野心の塊のような存在でした。
ある日、私はみずきママに恋愛相談をしました。私は酔っていてこんなふうに愚痴をこぼしたのです。
「私、お客さんのこと好きになっちゃったみたい……。だけど、この前、一緒にホテル行ってから、あんまし連絡こなくなって。すごくうまくいってると思っていたけど、どうしたらいいかな……」
そのとき、みずきママは「は?」という顔をし、「ママは余裕でいいなぁ~」と、心からの呆れ顔で、こう言いました。
「連絡とれないってことはお金にならないってことでしょ。そしたら、また次にお金になる人見つければいいじゃん。お金にもならない人にムダな時間を割かなくていんだからよかったじゃん」
私は唖然としてしまいました。戸惑ってる私を見て、みずきママはこう付け加えました。
「恋愛できるだけ、ママは余裕なんだよ。目先のお金に一杯いっぱいな人は、誰かを好きになれる余裕なんてない。お金になる人を大切にして、そうでない人は切り捨てる。そうしないと、みんな同じ時間しかないんだから、お金を稼ぐ機会を膨大に損しちゃうよ」
失恋したとき、私はいまだにみずきママの言葉を思い出します。
失恋できるだけ幸せ。そうと思うと、うまくいかない恋も、なんだか誇らしい気分になれたものでした。
みずきママは上昇志向が強く、数年後には「小さい店のママは嫌だ」と私に直談判し、2度ほど箱替えをしたあと、「自分で店を持つ」と、独立してしまいました。
みずきママは、今でも歌舞伎町でオーナーママとして立派にやっています。彼女は万人に好かれようなど、微塵も思っていません。自分にとって利益になる人だけと挨拶を交わし、人間関係を築き、それ以外の人は完全無視です。
賛否両論あるかもしれませんが、それで彼女は「歌舞伎町ドリーム」を掴み取ったのです。もっとも、いまの彼女はもう立派な経営者ですから、素の自分を隠す技術も身につけたようです。
稼ぐキャバ嬢はいちいち挨拶なんかしない! あなたがもし20代の野心あふれる若者なら、それくらい「とっぽくて」もいいと私は思います。
<文/内野彩華 写真/今井秀実>
【内野彩華】
新宿歌舞伎町キャバクラ「アップスグループ」オーナー。株式会社アップス代表取締役社長。津田塾大学卒業。25歳のとき、当時勤めていた外資系IT企業をやめて、歌舞伎町にキャバクラを開業。現在、歌舞伎町にキャバクラを4店舗、銀座にクラブを2店舗展開するまでに。キャバ嬢の育成やキャバクラの立ち上げ、経営改善のコンサルティングなども行い、グループ年商は10億円にもおよぶ
―[歌舞伎町流「欲望のすヽめ」]―
新宿歌舞伎町キャバクラ「アップスグループ」オーナー。株式会社アップス代表取締役社長。津田塾大学卒業。25歳のとき、当時勤めていた外資系IT企業をやめて、歌舞伎町にキャバクラを開業。現在、歌舞伎町にキャバクラを4店舗、銀座にクラブを2店舗展開するまでに。キャバ嬢の育成やキャバクラの立ち上げ、経営改善のコンサルティングなども行い、グループ年商は10億円にもおよぶ。著書『劣等感を力に変える 成り上がる女の法則』が発売中 【関連キーワードから記事を探す】
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