「仕事以外に家事、育児も全力なんてムリだ」共働きアラフォー世代の嘆き
「家事・育児の何が忙しさを助長する?」というアンケートにも「家族サービス」(95人)、「子供の遊び相手」(87人)が負担だとあるように、“イクメン疲れ”のストレスは、やがて家庭不和に向かってしまう。だが、それでは問題の本質から外れてしまうと田中氏は語る。
「現実を伴わないイクメンブームと上の世代からの仕事のプレッシャーの板挟みに苦しむアラフォー世代は、いわばワーク・ライフ・バランスの“実験台”。どんなに忙しくても、誰も手助けしてくれません。ひんしゅく覚悟でイクメンブームに乗っかり、育休を申請したところで、既存の価値観からの風当たりを真っ向から食らうだけですしね……」
現実と風潮の乖離が進むなか、社会のモルモットとして雑に扱われる世代には、窮鼠猫を噛むことすら許されないのだ。
<家事・育児は負担?>
・どちらかといえば負担 149人
・おおいに負担 96人
・負担ではない 55人
<家事・育児の何が忙しさを助長する?(複数回答)>
・家族サービス 135人
・自由なひとりの時間がない 112人
・休日に子供の遊び相手をする 97人
・掃除、洗濯、食器洗いなどの一般家事 60人
・仕事の忙しさを理解されない 55人
・子供の寝かしつけなどで寝られない 36人
・保育園、幼稚園などの送迎 26人
・料理全般 25人
・家事・育児をしても妻から理解を得られない 25人
・妻との不仲で家にいても安らげない 19人
【田中俊之氏】
社会学者。武蔵大学社会学部助教。専門は男性学。著書に『男がつらいよ』(中経出版)、『男が働かない、いいじゃないか!』(講談社)など
取材・文/SPA!「忙しさの正体」特捜班 アンケート協力/エコンテ
― 死ぬほど忙しいの正体 ―
1
2
ハッシュタグ