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「大切なのは体重よりも血糖値」糖質制限の達人が明かすダイエットの本質とは?

 ビジネスプロデューサーとして多くの事業を手がけ、最近ではふるさと納税の達人としても話題の金森重樹氏。彼が今、熱心に取り組んでいるのが糖質制限ダイエットだ。「糖質主体の食事は今すぐやめるべき」と説く金森氏による短期集中連載第二回目は、血糖値を測定する最新ガジェットが登場。金森氏が自ら実践する糖質制限ダイエットの核心に迫る。 金森重樹が考えた「逆説の糖質制限ダイエット塾」 身長168センチで体重は90キロ弱……誰がどうみても肥満だった僕がわずか2か月間で約30キロ減量した経緯については、前回の連載でお話しました。歯科医院の経営に携わっていた関係で、糖質を摂らないことでの口腔環境の改善について、実験を自分でやってみたんです。  糖質を摂らず、葉物野菜、そして動物性タンパク質や脂質だけで生活すると、歯にどんな影響をもたらすのか? これが知りたくて自ら実験台を買って出たのですが、糖を排除することで口腔環境が劇的に改善されることが証明できたし、気づけば肥満まで解消されていました。吹き出物は消えて肌のハリは良くなり、気力もみなぎってきた。
金森さん過去写真

ふるさと納税で取り寄せたお米を抱え、微笑む金森氏。2年ほど前の写真だが、体重は90kgを超える完全な肥満体型だった

金森さんの近影

糖質制限について徹底的に調査し、自ら新しい手法を確立した金森氏の現在。体重は90kgから58kgにまで激減した

 すっかり健康体になった僕は、気づくわけです。それまで当たり前のように食べてきた「糖質」こそ、諸悪の根源ではないかーーと。

そもそも糖質は主食ではなかった

 30キロもの減量に、アンチエイジング効果。思わぬ副産物に驚いた僕は、猛烈な勢いで糖質について調べることにしました。様々な文献を読み漁り、時に専門家の方々とも情報交換を重ねる日々。調べれば調べるほど、仮説は確信へと変わっていきました。  そもそも人類が糖質を摂るようになったのなんて、生物学的な進化の歴史でみれば「ほんの最近のこと」です。それまで狩猟や採集で食料を賄っていたのが、人類は農耕を取り入れることで安定的に食料にありつけるようになり、社会構造を刷新するほどのインパクトがありました。  ところが農耕文明以降、米や麦、トウモロコシ、芋などの穀物――つまり糖質を主食にするようになってから、人類は虫歯や歯周病の問題に見舞われるようになりました。命より先に歯が尽きる、歯列の矯正が必要になる、という“退化”は、この弊害を端的に現しているように思います。  にもかかわらず現代の日本人の食生活は非常にいびつで、糖質のオンパレードといっても過言ではありません。こんな状況では、メタボや生活習慣病と無縁でいられるわけがない。糖質を主体にした食事をやめない限り、現代人は途方もなく大きな健康リスクを抱えることになるのです。

なぜ糖を取ると太るのか?

 ここで、糖質が肥満を招くメカニズムについて簡単に触れてみたいと思います。私たちは食事をすることで、血液中に含まれるブドウ糖の濃度、つまり血糖値が上がります。するとその上がった血糖値を下げるために、すい臓からインスリンが分泌され、その働きによって血液中の糖が各細胞に取り込まれます。  そしてこのインスリンには、使い切れなかったブドウ糖を中性脂肪として体に蓄えたり、脂肪の分解を抑制する働きもあります。人間がエネルギーを備蓄するうえで不可欠な働きではあるのですが、現代人はここで歯車が大きく狂ってしまっているように思えてなりません。  糖質主体の食事によって血糖値が上がれば、インスリンは大量に分泌されてしまいます。その結果、余ったブドウ糖は中性脂肪に変わり、それらはやがて脂肪肝や皮下脂肪となっていく。肥満に悩む人達は、この悪循環から抜け出さなくてはいけません。  健康的に痩せるには、糖質を制限する食生活が第一歩となります。そして糖質制限はあくまで手段であり、本当の目的は血糖値を適切にコントロールすることなのです。
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