更新日:2017年10月12日 19:21
カーライフ

日本の“ある習慣”が絶賛!? 世界の運転マナーの違い

YouTube「Polite Japanese Drivers」 なにかにつけ「礼儀正しい」というイメージの強い日本だが、我々が日常でよく見かける“ある習慣”が世界的な議論を巻き起こすこととなった。きっかけとなったのは、YouTubeにアップされた動画。日本の高速道路を走る映像に外国人旅行者がナレーションを加えているのだが、車線変更をする際に、「前に入らせてもらいますよ」と、テールライトを光らせる様子が紹介されている。日本ではおなじみの光景だが、これに注目したのがアメリカのネットユーザーだ。 ⇒【動画】「Polite Japanese Drivers」https://nikkan-spa.jp/702565
◆アメリカの道路なら銃が飛び出す?  大手掲示板サイト「reddit」では、「日本人ドライバーの感謝の仕方。めっちゃクール!」とのタイトルで、この習慣を大絶賛。アメリカでは長距離トラックなどをのぞき、こういった習慣は浸透していないらしく、掲示板には「感動した!」というコメントが溢れかえった。また、日本人ドライバーの丁寧さを褒める一方、なかにはアメリカの交通マナーを揶揄する自虐的な反応も……。 「ボストンじゃ中指立てて、わざと前に割り込むってのに」 「デトロイトじゃ、お互い撃ちあってるよ」 「アメリカじゃ手を振るよな。ムカついたときは、そのまま中指を立てられるし」  たしかに映画やTVドラマでも窓から身を乗り出して野次を浴びせたり、渋滞でクラクションを鳴らす様子はよく登場する。寡黙な日本人ドライバーに比べ、直接的なコミュニケーションをとるほうが、アメリカ人ドライバーには居心地が良いのかもしれない。 ◆テールライトの挨拶から意外なデータが浮上 「うちの国でもよくやっている」と反応したのは、イギリス人。日本とイギリスでは島国であることや、左側通行という共通点があるが、ドライバーのマナーも共通しているようだ。また、これらの書き込みを見た他国のネットユーザーからも多くの「ドライバーあるある」が寄せられた。 「俺の地元じゃ、譲ってもらった側がテールライトを二回光らせて『ありがとう』、譲った方がヘッドライトを一回光らせるのが『どういたしまして』だね」(オーストラリア) 「こっちだと、ウィンカーを左右交互に光らせると『どういたしまして』の意味になるよ」(スウェーデン) 「毎日通勤で運転してるけど、俺は一度も見たことがないな。こっちだと、目的以外のことにライトを使うと罰金をとられるからね」(ドイツ) 「うちでは『割り込んじゃって、ごめんなさい』の意味だね。感謝するときは手を振るだけだよ」(アルジェリア)  必ずしもこれらのコメントが国全体を代表しているわけではないだろうが、同じテールランプでも走る国によってさまざまな“言語”があるようだ。また、このようなドライバー間の国別マナーを調べてみると、思わぬ傾向が見つかった。  それは死亡事故の件数。IRTAD(国際道路交通事故データベース)の公表しているデータを調べてみると、日本を含め、イギリス、アイルランド、北欧諸国など、「テールライトを光らせて挨拶をしている」とコメントしている国は、いずれも死亡事故の件数が少ないという傾向が見られた。一概に「テールライトの挨拶があるから!」と断言はできないが、こういったマナーは事故の件数にも影響しているのかもしれない。 <取材・文/林バウツキ泰人> ※参照元 ●YouTube http://www.youtube.com/watch?v=WfrKFU9z0GQ&feature=youtu.be ●reddit http://www.reddit.com/r/videos/comments/2dswe3/how_japanese_drivers_say_thank_you_pretty_cool/ ●IRTAD http://internationaltransportforum.org/irtadpublic/
ライター・編集者。日本人の父、ポーランド人の母を持つ。日本語、英語、ポーランド語のトライリンガルで西武ライオンズファン
おすすめ記事